Hondaレジェンドの昔と今

Hondaレジェンドの昔と今

1985年10月、初代レジェンドはホンダのフラッグシップ4ドアセダンとしてデビューしました。

それから1年4ヶ月後の1987年2月に3ナンバー専用ボディを持つ2.7Lの2ドアクーペが追加されました。

Honda公式ホームページより引用(初代レジェンド2ドアクーペ)

1987年当時、トヨタには1986年1月フルモデルチェンジの2代目ソアラ、翌2月には日本国内でセリカダブルⅩとし販売していた3代目スープラ(このフルモデルチェンジの際、日本国内でも北米仕様の名称スープラに変更)もフルモデルチェンジ受け発売されました。

同じく同年2月に日産の2代目レパード(テレビドラマあぶない刑事で人気になったF31型)が発売されました。

どれも2ドアクーペですが、バブル期ということもありソアラを筆頭に人気が出ました。

そんな中、後発で飛び込んできたレジェンド2ドアクーペ(ハードトップ)は、3ナンバー専用ボディという当時の日本車にはなかったスタイルでデビューしました。

その当時の3ナンバー車は、自動車税の区分、税額等の関係でエンジンは2Lオーバーの3ナンバーでも、ボディの寸法はクラウンやセドリックにしてもソアラ、レパードにしても5ナンバー枠に収まるサイズで、それを2Lオーバー車には、サイドモールを付けて全幅を1.700m超に、前後のバンパーを大きくして全長を4.700m超にするという手法でした。

しかし、レジェンド2ドアクーペ(ハードトップ)は、バブルの象徴、初代日産シーマ(1988年1月発売)、初めて3ナンバー専用ボディが与えられた8代目クラウンの3Lロイヤルサルーン(1987年9月発売)より先にソアラやレパードにはないグラマラスなボディで登場したのですから衝撃的でした。

ただ、当時の高級車としてはFFだったのが少しマイナスとなったようで、ソアラ、スープラ、レパードを超える人気は出なかったようですね。

レジェンドはその後2代目も4ドアと2ドアの2タイプ体制を続けましたが1995年の3代目移行とともに消滅しました。その後現行の5代目まで2ドアの復活はありません。

しかし、アメリカブランドのアキュラとしては、1996年~2000年、2000年~2004年までアキュラCLとして日本でいうレジェンドの2ドアクーペは存在しました。

Honda公式ホームページより引用(初代レジェンド4ドアセダン)

一方の4ドアセダンは、クラウンやセドリックなどと同じように車体サイズは5ナンバー枠に収まる全長4.690m、全幅1.695m、全高1.390というサイズに、当初は2.5Lエンジン搭載(1987年のマイナーチェンジの際、2ドアクーペと同じ2.7Lへ変更)のV6Xi、このモデルは、サイドモール、大型バンパーを装備して全長4.810m、全幅1.735mと3ナンバーサイズに拡大。

初代レジェンドがデビューした1985年当時のクラウンは、1983年にフルモデルチェンジを受けた7代目S12型、デビュー当初の3ナンバー車2.8Lエンジンでしたが、レジェンドが発売された時には3Lに変更されていて、500㏄差がありました。

この7代目クラウンには、セダン、4ドアハードトップ、ワゴンと3種類のボディタイプが存在し、さらにセダン、ハードトップには5ナンバーと3ナンバーサイズのボディがそれぞれ用意されていました。

クラウンの3ナンバーもこの7代目までサイドモールとバンパーの大型化で5ナンバー枠を超える手法を取っていましたが、8代目からは3ナンバー専用のボディが与えられました。

この当時はクラウンもセドリック/グロリアも4ドアハードトップがメインでセダンは法人用などの需要が多かったと思います。

そんな中レジェンドは、あえて4ドアセダンで挑んできた訳ですから、将来的に4ドアハートトップというボディタイプが消滅することを予知していたのでしょうか。

なお、現行のレジェンドは5代目、2012年6月4代目の生産が終了し、ホンダのカーラインナップからレジェンドが一時消え、2015年2月、約3年ぶりに復活、そして2018年2月フロントデザインを一新するビックマイナーチェンジが行われ現在の姿に生まれ変わりました。

Honda公式ホームページより引用

5代目は、初代の販売開始からちょうど30年後のデビューですが、技術の進歩ってすごいですよね、そこで、初代レジェンドと現在のレジェンドの比較を「ホンダレジェンドの昔と今」と、いうことでまとめました。

 

初代ホンダレジェンド 1985年~1990年

Honda公式ホームページより引用(初代レジェンド4ドアセダン)

グレード・価格

  • V6Xi 2500
  • トランスミッション  ホンダマチック4速フルオート(5速マニュアル設定あり)
  • メーカー希望小売価格 3,224,000円(東京地区)

主要諸元

  • 型式 E-KA2
  • 駆動方式  FF
  • エンジン C25A型2.5L V6 24VALVE+PGM-FI
  • 全長 4.810m
  • 全幅 1.735m
  • 全高 1.390m
  • ホイールベース 2.760m
  • 車両重量 1,340kg
  • 定員 5名
  • エンジン性能:最高出力(ps/rpm)165/6,000
  • エンジン性能:最大トルク(kgm/rpm) 21.5/4,500
  • 燃費:10モード走行 8.3km/L
  • 燃費:60km/h定地走行 17.0km/L
  • タイヤサイズ 195/70HR14

主な装備

  • パワーリクライニング/スライドシート(運転席)
  • マップランプ(前席)
  • リーディングランプ(後席)
  • リアシートセンターアームレスト
  • アームレスト付き大型コンソール
  • 車速連動オートドアロック
  • フルオートエアコンディショナー
  • オートライトコントロール
  • AM/F電子チューナー+カセットデッキ
  • パワーアンテナ
  • ハロゲンヘッドライト
  • クルーズコントロール他

主なオプション

  • 電動ガラスサンルーフ
  • 4輪アンチロックブレーキ他

 

5代目ホンダレジェンド 2015年~

グレード・価格

  • Hybrid EX
  • トランスミッション  7速オートマチック+パドルシフト
  • 全国メーカー希望小売価格 7,074,000円(消費税含む)
Honda公式ホームページより引用

主要諸元

  • 型式 DAA-KC2
  • 駆動方式 4WD(SPORT HYBRID SH-AWD)
  • エンジン JNB型3.5L水冷V型6気筒横置+交流同期電動機(3モーター)
  • 全長 5.030m
  • 全幅 1.890m
  • 全高 1.480m
  • ホイールベース 2.850m
  • 車両重量 1,990kg
  • 定員 5名
  • エンジン性能:最高出力(ps/rpm)314/6,500
  • エンジン性能:最大トルク(kgm/rpm) 37.8/4,700
  • モーター性能:最高出力(ps/rpm)前(H2)48/3,000
  • モーター性能:最高出力(ps/rpm)後(H3)37/4,000×2基
  • モーター性能:最大トルク(kgm/rpm)前(H2)15.1/500-2,000
  • モーター性能:最大トルク(kgm/rpm)後(H3)7.4/0-2,000×2基
  • 燃費:10モード走行 16.4km/L
  • タイヤサイズ 245/40R 19 94Y

主な装備

  • Honda SENSING
  • ブラインドスポットインフォメーション
  • マルチビューカメラシステム
  • 後退出庫サポート
  • パーキングセンサーシステム
  • タイヤ空気圧警報システム
  • 車両接近通報装置
  • 電子制御パーキングブレーキ
  • エレクトリックギアセクター
  • ヘッドアップディスプレー
  • マルチインフォメーションディスプレー
  • インターナビ+リンクアップフリー+ETC
  • レザーインテリア
  • 前席8ウェイパワーシート
  • ヒートシーター(前席、後席左右)
  • パワートランク他

今から30年以上も前に発売した初代レジェンドと2015年登場、2018年マイナーチェンジの最新型レジェンド価格差は、1985年当時は未だ消費税導入前のため、最新型の価格も消費税抜きで比較して、85年レジェンド3,244,000円、5代目の最新型が6,550,000円で差額が、3,306,000円で半分以下ですね。

次にサイズ、5代目は初代より全長で0.220m、全幅で0.155m、全高0.090m、ホイールベース0.090m拡大、重量は650kgも重くなっています。

エンジンも初代の2.5L対し3.5Lエンジンに加え1基のモーター、さらに後輪を別々に駆動できる2基のモーターを搭載し路面状況などにより駆動方式を替え安定した走行を維持するシステムとなります。

最高出力も初代の165psをはるかに超えるシステム最高出力382psとなります。

その他装備は、時代の違いが出ていますね、現在は義務化されている4輪アンチロックブレーキが初代ではオプション扱いとなっていました。

こちらも現在日本で販売されるほとんどの新車の運転席と助手席についているエアバッグは1985年のレジェンド発売当時は、国産車にはまだエアバッグ装備はありませんでした。

日本で最初にエアバッグを搭載した車は、実はこのレジェンドなんですね。

もちろん当時は、運転席のみでしたが初代レジェンド登場から2年後の1987年上級グレードに標準またはメーカーオプションで搭載されました。

1987年デビューの2ドアクーペ(ハードトップ)は、デビュー時から運転席エアバッグが搭載(EXCLUSIVEは標準、基本グレードはオプション)されていました。

ちなみに、現在の5代目には、運転席、助手席はもちろんですが、前席用サイドエアバッグシステム、サイドカーテンエアバッグシステム、運転席用SRSニ―エアバッグシステムが搭載されています。

Honda公式ホームページより引用

また、5代目は1グレードのみの設定なので、現在のホンダにおけるあらゆる技術が標準装備されているますね。

メーカーオプションは、有償のカラーだけでしょうか。

装備を考えるとレクサスやクラウン、フーガ、シーマよりかなりお買い得感はあると思いますし、それにマイナーチェンジ後は、なかなかかっこ良くなりましたよね。

しかし、このクラスの高級セダンは現在、クラウンの一人勝ちというところですかね。

TOP

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です