新型ホンダインサイトと歴代インサイトとの比較
2018年12月にホンダインサイトが2度目の復活を遂げました。
今回の復活は、2014年3月の2代目販売終了から4年8ヶ月ぶりとなりました。
2代目の発売は2009年2月、プリウスの対抗するためスタイリングもプリウスと同じ5ドアハッチバックで登場しました。
ただし、サイズはプリウスの3ナンバーに対し5ナンバーとなり、価格も当時の2代目プリウスの価格が225万円からなの対して、189万円からというワンランク下の価格での発売しましたが、一方のプリウスは、インサイト発売から3ヶ月後の2009年5月、3代目へと移行しました。
その際、従来の2代目に法人向けの「EX」という新しいグレードを追加し発売しましたが、従来型は、このワングレードのみで価格は、何んと189万円、これは新型が出たにも関わらず、対インサイト対策として、旧型の装備を省き価格を抑えて併売するという、いかにもトヨタらしい手法だったと思います。
インサイトは、上述のように2代目の販売終了から3代目の発売まで4年以上の期間があった訳ですが、初代の販売終了から2代目の発売までも約3年あり、2代目の発売が1回目の復活ということです。
初代インサイト(1999年11月発売)は、3ドアクーペで、しかも2シーターであまり一般的ではなかったのですが、2年前の1997年にトヨタが世界初の量産型ハイブリッド車初代プリウスを既に発売していたため、ホンダのハイブリッド技術は当時のプリウスを上回り世界一の燃費性能だったことから、初代インサイトは、販売台数を稼ぎ出す車ではなく、ホンダの技術をアピールするための手段として発売されたのではないでしょうか。
また、インサイトは初代が3ドアクーペ、2代目が5ドアハッチバック、3代目が4ドアセダンという異なるボディタイプで、ハイブリッド専用車という部分以外の共通点はなく、個人的には、インサイトという名前にこだわらないほうが良かったのではないかと、3代目を一目見て思いましたね。
最近のホンダのセダンとしては、珍しく「かっこいい!」と思いましたね。
今は未だ、インサイトというと2代目のひ弱なスタイルを連想しますので、全く違う名前か、例えば「インサイト プレステージ」とか、サブネームを付けたほうがよかったのではないかと思います。
ボディタイプ、ボディサイズ、もちろん価格も違い車格もワンランク上がっていると思います。
なので、3代目インサイトのオーナーになって、乗っている車種を聞かれた場合、やっぱり「インサイト!」「新しいやつね!」と、一言付け加えたくなりますよね、どうしても新型を強調したくなりますよね、これだけ違う車になれば。
これなら斬新デザインのプリウスにも負けないですかね。
ただ、そのプリウスもインサイトの発売に合わせて、ビッグマイナーチェンジを受けましたので、どうなるかちょっと楽しみですね。
そこで3代目新型インサイトと歴代インサイトの比較を「主要諸元」「グレード・価格」「主な装備」「オプション装備」「歴代各車」について、そして「歴代3車種の装備、価格の比較のまとめ」の順にまとめました。
なお、各データは各モデルの初期型(発売開始から最初の一部改良が実施されるまで)のデータを記載しています。※価格は消費税を含む価格です。
初代(1999年~2006年)
「主要諸元」
- 型式 HN-ZE 1
- 駆動方式 FF
- パワーユニット IMAシステム(I.0LリーンバーンYTECエンジン+モーターアシスト)
- 全長 3.940m
- 全幅 1.695m
- 全高 1.355m
- ホイールベース 2.400m
- 車両重量 850kg
- 定員 2名
- エンジン性能:最高出力(ps/rpm)70/5,700
- エンジン性能:最大トルク(kgm/rpm) 9.4/4,800
- モーター性能:最高出力(kw/rpm) 10/3,000
- モーター性能:最大トルク(kgm/rpm) 5.0/1,000
- 燃費:10・15モード走行 35km/L(5MT)32km/L(CVT)
- 燃費:60km定地走行 48km/L(5MT)45km/L(CVT)
- タイヤサイズ 165/65R14 79S
「グレード・価格」
- ベースグレード5MT 2,100,000円
- ベースグレードCVT 2,180,000円
「主な装備」
- 運転席&助手席SRSエアバッグシステム
- ABS
- フルオートエアコン
- 電波式キーレスエントリーシステム
- 電動リモコンドアミラー(ボディ同色)
- 昼夜切換式ルームミラー
- リアホイールスカート
- ルーフアンテナ
- 軽量アルミホイール
「オプション装備」
- ホンダナビゲーションシステム
- リアワイパー
「初代インサイは」
初代は、ホンダ初のハイブリッド車だったのですが、2シーターだったため、車好きでなければ知らない人も多かったのではないかと思います。
ホンダ初のハイブリッドシステムは、ECA型1L直列3気筒SOHC VTECエンジンにMF2型 薄型DCブラシレスモーターでアシストする「Honda IMAシステム」と名付けられている。
この初代は、約7年間の販売台数が2,000台強という実績、年間平均にすると約300台ということになりますが、年300台というと月に25台で、47都道府県割ると月に1台も売れない都道府県が約半数という計算になり、希少車ですね。
さらに販売終了から既に12年経過しているので、街で見かけることもほとんどなくなりましたね。
2代目(2009年~2014年)
「主要諸元」
- 型式 DAA-ZE 2
- 駆動方式 FF
- パワーユニット 1.3L iVTEC+IMA
- 全長 4.390m
- 全幅 1.695m
- 全高 1.425m
- ホイールベース 2.550m
- 車両重量 1,200kg
- 定員 5名
- エンジン性能:最高出力(ps/rpm)88/5,800
- エンジン性能:最大トルク(kgm/rpm) 12.3/4,500
- モーター性能:最高出力(kw/rpm) 14/1,500
- モーター性能:最大トルク(kgm/rpm) 8.0/1,000
- 燃費:10・15モード走行 30km/L(G/L)28km/L(ES)
- 燃費:JC08モード走行 26km/L(G/L)24km/L(ES)
- タイヤサイズ 175/65R15 84S / 185/55R16 83V
「グレード・価格」
- G CVT 1,890,000円
- L CVT 2,050,000円
- LS CVT 2,210,000円
「主な装備」
- 運転席&助手席SRSエアバッグシステム
- EBD(ABS+ブレーキアシスト)
- マルチリフレターハロゲンヘッドライト
- VSA(ABS+TCS+横滑り抑制)※LS(G/LはOP)
- エコアシスト
- フルオートエアコンディショナー
- 昼夜切換式ルームミラー
- 運転席フットレスト
- マルチインフォメーションディスプレー
- ドアミラーウインカー(除くG)
- フォグライト(LS)
「オプション装備」
- サイドエアバッグ+サイドカーテンエアバッグシステム
- スマートキーシステム
- インターナビシステム(リアカメラ付)
- コンフォートビューパッケージ
「2代目インサイトは」
実質、初代といってもいいかもしれませんが、インサイトという名前の車としては、2代目となります。
初代の登場からちょうど10年後の登場ですが、2代目は完全にプリウスを意識して作られていることは、外観を一目見ればわかると思いますが、日本ではプリウス以外には、あまりなじみのないボディタイプの5ドアハッチバックに合わせていることがその証となりますね。
この2代目へ搭載されるハイブリッドシステムは、LDA型1.3L直列4気筒SOHC iVTEC+MF6薄型DCブラシレスモーターの 「Honda IMAシステム」で2011年11月のマイナーチェンジの際には、1.5Lエンジン搭載の「エクスクルーシブ」が追加されました。
発売当初の販売はライバルプリウスがモデル末期ということもあり、2009年4月の登録車販売台数が1位となりましたが、翌5月にプリウスはフルモデルチェンジを受け3代目へ進化しプリウスの陰に隠れる運命となり、3代目に直接たすきを渡すことなく2014年2月生産終了、翌3月販売終了となりました。
3代目(2018年~)
「主要諸元」
- 型式 6AA-ZE4
- 駆動方式 FF
- パワーユニット LEB型1.5L直4DOHC+交流同期電動機
- 全長 4.675m
- 全幅 1.820m
- 全高 1.410m
- ホイールベース 2.700m
- 車両重量 1,390kg(LXは1,370kg)
- 定員 5名
- エンジン性能:最高出力(ps/rpm)80/6,000
- エンジン性能:最大トルク(kgm/rpm) 13.7/5,000
- モーター性能:最高出力(ps/rpm) 131/4,000-8,000
- モーター性能:最大トルク(kgm/rpm) 27.2/0-3,000
- 燃費:JC08モード 31.4km/L(LEは34.2km/L)
- 燃費:WLTCモード 25.6km/L(LEは28.4km/L)
- タイヤサイズ 215/50R17 91V(LEは215/55R16 93V
「グレード・価格」
- LX 3,261,600円
- EX 3,499,200円
- EX BLACK STYLE 3,628,800円
全グレード電気式無段変速機
「主な装備」
- Honda SENSIN
- ブラインドスポットインフォメーション(除くLE)
- パーキングセンサーシステム
- デュアルピニオンアシストEPS
- エコアシスト
- LEDヘッドライト
- LEDフォグライト(除くLE)
- 電子制御パーキングブレーキ
- Hondaインターナビ
- マルチインフォメーションディスプレー
- Hondaスマートキーシステム
- 運転席&助手席シートヒーター
- 運転席8ウェイ、助手席4ウェイパワーシート
「オプション装備」
- レザーシート(EXのみ)
「3代目インサイトは」
2度目の復活となった3代目インサイトは、2代目と比べ大型化され高級感も増し、時代の違いもありますが、装備が初代、2代目と比較すると全く別物ですね。
搭載のハイブリッドシステムは、LEB型1.5L直列4気筒DOHC+H4型 交流同期電動機で、これまでの「Honda IMAシステム」から「SPORT HYBRID i-MMD」へ進化しました。
また、ナビを含めグレード別にほとんどが標準装備されメーカーオプションできるのは、有料のボデーカラーを除くとEXのレザーシートのみという珍しい内容で、その分2代目の初期型の比較すると最低価格が消費税も上がっていますが、約137万円のアップ、最上級の価格が約142万円のアップとなります。
これはやっぱり別物と考えたほうがいいですね。
歴代3車種の装備、価格の比較のまとめ
初代、2代目と比較すると3代目の装備、価格が突出してしてますね。
これだけ一挙に高級になってしまうと、2代目からの乗り換えって難しいですね。
初代から2代目の乗り換えも少なかったと思います。
まあ2代目も後期には、「エクスクルーシブXLインターナビセレクト」という最高級グレードが262万円でしたが、それでも3代目の最高級「EX BLACK STYLE」と比較すると未だ100万の差がありますね。
でも、個人的には気になる車ですね、シビックのセダンのスタイルもいいと思っていましたが、そのスタイルにインサイトのフロントマスクが付いた訳で、いいですね。
サイドから見るとシビックセダンとほとんど同じですが、サイズはインサイトのほうが若干大きくなりますね、ホイールベースは同サイズなのでバンパーの形状の違いなどで全長と全幅がインサイトのほうが長くなっています。
ただ、価格差を比較してみると、シビックはガソリン車1グレードになり、ナビがオプション扱いなので、ディラーオプションでスタンダードインターナビ取り付けた価格で、一番装備内容が近いインサイトLXと比較しると、差額が約45万円ありますので、他のホンダ車のガソリン車とハイブリッド車の価格差を40万から60万円程度なので、シビックより格上にも感じますが、実質シビックセダンの姉妹車ということですね。
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