エスティマ遂に生産販売終了
トヨタエスティマが2019年10月で生産終了、受注は7月末で既に停止されていることが明らかになりました。
正直、間もなく出るだろう4代目を楽しみにしていましたが大変残念です。
エスティマは初代が1990年のデビューで29年経った現在でも3代目ですからモデルチェンジサイクルが非常に長いことが特徴でもありました。
初代がちょうど10年、一番人気だった2代目は6年、3代目はなんと13年ですからね。
私は何と言っても初代のデビューが衝撃でしたね、当時はそれまでのワンボックスカーと一線を画すデザインとアンダーフロアー型ミッドシップとうレイアウトが採用された画期的な車でした。
特に1990年当時は、ホンダオデッセイ(1994年発売)も日産エルグランド(1997年発売)も未だ存在しない時代で、日本にミニバンというカテゴリーが確立されたおらず、ワンボックスカーと言われていた時代です。
当時のワンボックスカーと言えば3代目日産キャラバン、2代目日産バネット、3代目マツダボンゴ、それに2代目トヨタライトエース、タウンエース、3代目のハイエースといった当時共通の角ばったデザインの中に、これまでの日本車にない画期的なデザインで、それも3ナンバー車のみのという高級ワンボックスカーとして魅力的すぎるとも言えるエスティマは登場は衝撃的でした。
そんなエスティマが遂に生産販売終了となるとは。
エスティマが3代目を最後にトヨタのラインナップから消えるなんって、と非常に悲しい思いますが、まあトヨタとすれば格上の高価なアルファード、ヴェルファイアがばバカ売れ、格下のノア、ヴォクシー、エスクァイアの3兄弟も3車種合計では、このクラストップの日産セレナを軽く追い抜き断トツの1位ですから、エスティマは不要ということですかね。
さらに、そのアルファード、ヴェルファイアより大きくハイエースの高級版ともいえる最近公開されたグランエースの登場と。
これらのことから推測されるようにトヨタはミニバンのラインナップに超大型車の3Lサイズともいえる「グランエース/ハイエース」クラスも充実させ、LLサイズでは「アルファード/ヴェルファイア」、Mサイズミニバン「ノア/ヴォクシー/エスクファイア」、Sサイズは「シエンタ」という構成で、エステティマの属するLサイズは他メーカーでは現在はホンダオデッセイのみが該当するカテゴリーで、そのオデッセイも5代目移行からほぼ6年と、こちらも既にモデルチェンジのサイクルは過ぎていて、販売台数が伸びない状況が続いています。
ただオデッセイは2013年のフルモデルチェンジの際、LLサイズのエリシオンを吸収した形となっていて、日本では現在の5代目のオデッセイがホンダのフラッグシップミニバンとなっているので、オデッセイの生産販売終了は考えにくいですが、エリシオンサイズに大型化、あるいはアメリカ版オデッセイを日本でもオデッセイとして販売すると、いうことは考えられます。
エスティマも2016年の3回目のマイナーチェンジで、今風のトヨタ車の顔にり、安全装備も加えられたので、販売台数が大幅に増えれば4代目の実現もあったのかもしれませんが、さすがにデビュー13年超えのモデルに400万も500万も出す消費者は少ないのではないでしょうか。
4、5年サイクルのモデルチェンジでも5年前の設計と考えると古いと感じるのですから、それが13年ですからね。
アルファード、ヴェルファイアの先代がモデル末期でも売れたのは末期とはいえデビュー5、6年ですから、エスティマの半分ですね。
結論、ミニバンは多人数が快適に乗車できるということを最優先とする車ということで、大型化に進んでしますね。
Sサイズミニバンはシエンタ、ホンダフリードとも販売は好調ですが、他のメーカーはスモールミニバンから既に撤退しているのは事実、7人乗りとはいえ3列目は緊急的なものと割り切って、常時乗車を想定するのならMサイズは考えるということですね。
そのMサイズはどのメーカーも基本5ナンバーサイズのボディで背が高く、室内を広く取っているのが共通していて、価格的にも手頃なので一番売れるタイプですね。
以上のことを考えれば、やはりトヨタとすればエスティマの4代目への移行にはGOサインを出せなかったと思います。
それに付け加えれば、その背の高いMサイズを卒業した層が好むのが、より背が高く大きく豪華なアルファード/ヴェルファイアとなるのでしょう。
オデッセイオーナーの私にすれば、オデッセイにしろ、エスティマにしてもちょうどいい大きなさのミニバンだと思うのですが。
アルファードやヴェルファイアのようにバカでかくなく、ヴォクシーやノアのように5ナンバー車がベースでもなく、本当に使いやすい日本のミニバンとしてはベストサイズだと思います。
だからと言って室内が狭いかと言えばアルファードと室内だけを比較してみると室内長で275㎜、室内幅が30mm、室内高は95mmそれぞれアルファードが広くなって、確かにそれなりに差はありますが、私は、今のオデッセイの広さで十分だと思っています。
オデッセイ 「HYBRID ABSOLUTE・EX Honda SENSING(FF/乗り7人)」
- 室内長 2,935mm
- 室内幅 1,560mm
- 室内高 1,305mm
アルファード 「HYBRID S (E-Four 7人乗り)」
- 室内長 3,210mm
- 室内幅 1,590mm
- 室内高 1,400mm
それにサイズ以上にアルファードを大きく見せているのは、全高の高さですね、オデッセイの全高1,685mm対してアルファード1950㎜ですから、人間に例えれば身長1m68.5cmの1m70cmに満たない人って、女性だと大きいほうに入ると思いますが、男性だと小柄なほうになるのではないでしょうか、男性でもスポーツ選手でもなければ、1m75cm以上になると「背が高い」の分類に入って1m80㎝を超えると、「とても高い」となるので2mに迫る身長1m95cmの人を見かければ、多くの人は二度見したり振り返ったりしてしまいますよね。
そこがトヨタの狙いかもしれませんがね。
エスティマから話がそれてしまいましたが、スープラも17年ぶりに復活を遂げたので、エスティマにも近い将来、初代デビュー時のような斬新なスタイルで衝撃を与えるような、想像のつかない新しいデザインのエスティマが復活することを期待しています。